大阪モデルの危険性

時事

吉村大阪府知事は国が出口戦略を出さない事を理由に、独自基準での出口戦略を掲げた。いわゆる大阪モデルというやつである。

確かに出口戦略を用意しておくことはとても大切であると思うし、新型コロナウィルスが終息した際に、経済を回復させることが政治家の使命と言ってもいいと思う。

しかし、まだ終息どころか、ワクチンすらできていない段階でそれを示す事が現段階で必要なのだろうか?とても疑問に思う。
多くの日本国民から絶賛されている大阪府知事であるが、個人的にはどうも腑に落ちない部分がある。

それは、大阪で感染が拡大しだした当初の事である。まるでオウム返しのように、「クラスターを潰す」ばかりツイートしていた。感染源不明者が増加していく中で、クラスターを潰すなんて物理的に不可能である事はド素人の私でも容易にわかる。

それを公式アカウントで連日ツイートしていた人である。そんな人が、ある日突然に自粛ばかりを要請するのはおかしい!解除規準を示せ!無理なら勝手にやる!と言い出した訳である。

これまでの経過を見ていた身としては、「う~ん・・。まだ早いと思うけど・・」というのが率直な感想である。

そこで、さらっと調べて見たら、やはり大阪モデルの基準はあいまいであり、全てを鵜呑みにするのはとても危険だと思った。
まずは、この記事を見てもらいたい。

大阪府の専門家として、大阪大学の朝野和典教授が明言している。
「医療体制と経済の兼ね合いで作った指標であり、これに科学的エビデンスは無い」

つまりは、お願いされたので作成したが、科学的根拠がある訳では無く、これまでの数値を参考に、これ位なら解除してもいいのでは?という指標である。
全国に先駆けてこれをぶち上げた大阪府には全国のTVが食い付いた。しかし、その独自基準について報道することはあっても、科学的根拠が無いことはどこも放送していない。

ネットの反応を見ていると、TVに洗脳されたであろう大阪府民が、大阪モデル達成!と歓喜にわいている。
大阪府知事も達成!と喜んでいるが、そもそも誰もその数字に責任を持っていない根拠のない出口戦略である。こういうのを見ていると滑稽にしか見えない。

さらに、大阪府が基金を作り、医療従事者を支援すると言う。その手段がクオカード20万円を配布。これもまた疑問。何故クオカード?
知事曰く、スピード感を重視したと言っているが、クオカードである必要はないし、多少時間がかかったとしても現金で配るべきだと思っている。

クオカードなんて使える場所が限られているし、そもそもそれを20万円ももらっても使い果たせるかどうか微妙である。

どこの首長も大半は批判されているが、こと大阪府においてはそれが少ない。

【隣の芝は青く見える】

つまりはどこの首長もさして大差は無いと思っている。
単に大阪府知事はしゃべくりが上手かっただけだと思っている。
とはいえ、今後来るであろう、第二波に対して、どう対処するのかは見ておきたい。

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